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【車両解説】
初代NSXは1990年の登場後、1992年には後のホンダ・スポーツのアイコンとなるタイプRを発売、1997年には平成12年（2000年）排ガス規制の対応策としてエンジンの排気量を旧来の3.0リッターから3.2リッターへと拡大して（AT車は3.0リッターのまま）中期型へとシフトします。
エンジンは1999年にも改良が行われて「優-低排出ガス」車の認定を受けており、他のメーカーの多くが平成12年排ガス規制をのクリアを諦めてスポーツカーの製造を中止したのとは対照的で、CVCCに始まるホンダの環境意識の高さを物語っていると言えるかもしれません。
これを機に一般的には3.0リッター車をNA1、3.2リッター車をNA2と呼ぶようになりました。
NSXのバリエーションとしては、サーキットユースも視野に入れて快適装を削ぎ落し軽量化、車体やサスペンションを強化したタイプR（後期型はNSX-R）が有名ですが、もうひとつ、“ジェントルマンズ タイプR”とも言えるキャラクターを与えられて1997年に登場したのがタイプSでした。
タイプSがメインステージに選んだのはワインディング路。つまりサーキットまでは走らないが、適度なスポーツ走行は楽しみたい、というユーザー向けです。タイプSは具体的にはエアコンなどは残したまま標準モデル比で45kgの軽量化、専用のサスペンションセットアップが施され、MOMO製のステアリングやレカロ製のバケットシート、BBS製ホイールが奢られていました。

【モデル解説】 弊社ではこれまでに、初期型（NA1：リトラクタブル式ヘッドライト＆３リッターエンジン）の標準車やタイプR、最終型（NA2：固定式ヘッドライト&3.2リッターエンジン）の標準車やNSX-R、タイプT他を種々リリースしてきましたが、今回はこれまでモデル化していなかったNA2のタイプS仕様をリリースいたします。
固定式ライトの初期型・標準車を3Dスキャンして採取したデータを元に原型を設計しています。誰が見ても違和感を覚えることなく“NSXらしく見える”客観的なプロポーションを目指しました。
最終型のNSX タイプSはメッシュのBBSホイールが備わった前期型と違い、標準モデルとは外観上はほとんど差異がありませんが、専用のMOMO製ステアリングやレカロ製シートが備わる内装に関しては、実車のスキャンデータを元に、事細かに作り分けております。
弊社の初代NSXのバリエーション展開も残すところがかなり少なくなりましたが、タイプR以上に“通好み”で希少性も高かった最終型のタイプ Sも是非コレクションに加えていただれば幸いです。